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珍味(クラゲ)

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クラゲは、海の中をふわふわと漂って暮らしている棘胞(しほう)動物(膣腸動物とも言う。)である。
棘胞動物は全て口と肛門が兼用である。
クラゲの体の構造は眼・心臓・えらがなく、全身に棘胞という毒針をもつ細胞があり触れるとさされる。デンキクラゲなどはさされると大変だがほとんどのクラゲはそんなに強い毒をもっていない。
クラゲは中国料理の前菜をはじめ、そのこりこりとした食感と調理法や味付けによりさまざまな楽しみ方ができる魅力のある珍味食材として人気が高い。
また、最近では観賞用としても販売され、水の中をゆったりと漂うクラゲを楽しむといった癒しグッズとしても活躍しているようである。

クラゲの種類

エチゼンクラゲ
傘の直径が1mを超し、重さ150Kgになる。
1922年福井県の定置網に初めて入ったことからこの和名が付いた。
実際は日本海だけにとどまらず中国大陸沿岸からアメリカ西海岸にまで分布している。

ビゼンクラゲ
傘の直径が30cmくらい。傘をはじめ体は少しかたい。
かつて瀬戸内海の岡山県児島湾あたりが名産であったためこの名がついた。
現在では、九州西岸あたりでも発生している。

クラゲの加工

加工の基本的な方法は塩と明ばんを用いること。
およそ1ケ月間、1週間単位で濃度を変えながら塩とミョウバンで漬け込んでは取り替えることを繰り返えす。
食塩は防腐作用に、明ばんは一種の複塩で乾燥及び部分的抗菌作用にと用いられている。
塩と明ばんの配合は実にむずかしく、その後の製品に大きな影響を及ぼす。